AV人権倫理機構でこれまでに行ってきたこと

 2017年4月に「AV業界改革推進有識者委員会」として、AV業界の第三者的機関の位置付けで発足し、2017年10月に「AV人権倫理機構」に改組され現在に至っています。その間の様々な取り組みにつきまして、主だったものをご紹介いたします。

①提言及び守るべき規則の制定(2017年4月~)
・AV業界改革推進有識者委員会が発足して最初に策定したのが、AV業界全体に向けた「提言」及び「守るべき規則」です。適正AV(プロダクション、メーカーが出演者の人権に適正に配慮された業務工程を経て制作され、正規の審査団体の厳格な審査を経て認証され製品化された映像)という新しい概念もここで発表しました。当機構の根幹をなすものとして、委員会改組後もAV人権倫理機構に引き継がれています。
②業界外部への広報活動(2017年4月~)
・各種取り組みを共有している公的機関に対して、当機構の活動報告を定期的に行うとともに、それら機関からアドバイスをもらいながら、メーカー・プロダクションにとってのAV業界外からの窓口としての活動を行っています。半期ごとの活動報告書は各所に配布され、また当機構HPにおいては、各種発信をその都度及び作品販売等停止申請の進捗状況を毎月発表しています。
③業界アンケートの実施(2017年7月~)
・これまで把握できなかったAV業界におけるプロダクション、メーカーの基礎データ収集を目的としたアンケートを2017年より実施し、関係各所への報告を行っております。2019年からは女優向けのアンケートも実施しています。
④作品販売等停止申請の設置(2018年2月~)
・元女優が出演作品の流通停止を申請できる受付窓口を「作品販売等停止申請」としてHP上に作りました。本人確認・権利者特定作業及び権利者への通知などを行い、一定の成果を挙げています。なお、申請数等の数値は毎月HPにて公表しています。
⑤意思確認と重要事項の説明(2018年4月~)
・女優のプロダクション登録時における、第三者によるAV女優業に臨む「意思の確認」、AV作品に出演する際の「重要事項の説明」の制度化を図りました。意思確認と重要事項の各書面(及びマネジメント契約書の写し)はプロダクション団体を通じて当機構外局団体であるAVAN(アヴァン)に送られ厳重保管されています。
⑥共通契約書の使用(2018年4月~)
・メーカー・プロダクション間、プロダクション・女優間、女優・メーカー間の共通契約書の使用を2018年4月1日から義務付けています。作品使用期間の取決め(最長5年6ヶ月、以降女優から申請があれば即座に使用停止)、二次利用報酬の発生、出演を取りやめた女優への違約金請求の禁止などを定めました。また、社会からの要請に合致したものにするために、常に見直しを図りながら、ベストな契約書にするために、細かな修正の作業を続けています。
⑦業界ルールの策定(2018年4月~)
・コンプライアンスプログラム整備の一環として、メーカールール/プロダクションルールの策定を行いました。説明時における可視化(録画)、年齢確認の徹底、顔バレなどのリスク説明、出演の再検討期間の設定、性感染症検査・予防、無審査・無修正作品の禁止、その他、細部にわたるルールを規定いたしました。
⑧現場の可視化(2018年4月~)
・面接、契約、撮影時などにおける現場録画での可視化の義務化を行いました。女優に対するいかなる圧力もない状況下にて女優の自己決定権を担保する制度であり、各所で可視化を実施しています。
⑨性感染症対策(2018年4月~)
・AV業界内での性感染症蔓延の防止、出演者への安全配慮として性感染症予防のための厳格なルール順守が義務化されました。また、現在、医学の専門家チームにより、更に掘り下げた業界としての統一ルールの策定も進めています。
⑩出演料総額開示の義務化(2018年4月~)s
・出演料やプロダクションフィーなど、プロダクションから女優への金銭に関する説明が義務付けられました。また、2019年3月1日からは、メーカーが支払う出演料の総額を女優・メーカー間の契約書に記載し、女優本人へ報告することが義務付けられました。
⑪相談ホットライン開設(2018年4月~)
・女優向け緊急時通報窓口「ホットライン」をAVANに設置しました。時間の限定はありますが、常設のものとして緊急時の対応や女優からの相談を受付け、一定の役割を果たしています。
⑫ワーキンググループ創設(2018年9月~)
・諸施策の実施状況の確認と施策上の問題点を話し合うワーキンググループ会合を開催しています。メーカー団体、プロダクション団体の代表が集まった横断的な組織として、活発な意見交換の場を設けています。
⑬フリー女優向け制度(2018年10月~)
・プロダクションの登録女優をベースに各契約書やルールなどを設定してきましたが、プロダクションに所属しないで活動する「フリーの女優」をメーカーが起用する場合の、契約書やルールなどの制度を整備しました。
⑭二次利用報酬の支払(2018年12月~)
・新たなオムニバス作品(総集編)などの制作時において、出演女優への二次利用報酬を支払う制度を新たに作りました。二次利用報酬の支払対象作品は2018年1月審査申込分からのオムニバス作品となり、半期ごとに集計され、同年12月よりAVANから対象の女優に二次利用報酬の支払いが順調に始まったと報告を受けています。
⑮AVANの外局化(2019年4月~)
・女優のための組織として位置付けたAVANを、AV業界において広く理解を得られる団体として活動していくことを目的に、2019年4月より当機構の外局団体と致しました。運営などは当機構事務局からは独立した団体です。当機構グループ団体として女優意思確認書などの保管、女優への二次利用報酬の支払、相談HOTLINE(常設)の開設・運営などの活動に取り組んでおります。

これらの施策以外にも各団体による自主的な取り組みがあり、業界の健全化を進めるためのたゆまぬ努力を関連団体とともに幅広く実行しています。今後におきましても、各種の提案を行い、それらを実行に移し、社会に向けて発信を続けるという活動を継続してまいります。